東京国際ブックフェア [レポ]
「東京国際ブックフェア」に行ってきた。
想像、以上。
デジカメを忘れるという素敵な事態だったので、写真は携帯電話のものが中心。
へこむ。
まぁでも携帯でばしばし撮れる、良い時代になったもんだ。
そして自分が介在しなくなったような分裂病を実感したりしつつ、
カシャーカシャーという音を響かせる。まぁ、それはそれ。
えーと、東京ビックサイトで、7月5,6,7,8日(木金土日)と四日間、行われていたこのブックフェア。日本全国の出版社と、あと海外からの出展、出版に関わる新技術の紹介だとかが主な内容だった。もともと、出版社の人たちの交流だったり、本に関わる仕事を行っている人たちの商談が目的、になっている会らしく、5、6日の二日間は一般公開がされていないそうだ。版権を売り買いしたり、○○を出版するならぜひウチで!みたいなお話が、そこでは行われていたんだろう。
で、僕が行った7日は一般公開初日。普通に、本が割り引きで買えるという事で、まぁちょっといってみるかー、くらいのスタンスだったのだが、行ってみて驚愕、お金と時間が足りなさ過ぎた。
午後二時前後にビックサイトへ。電車を降りても人はまばら。
まぁ、これくらいなのか、と思いつつ会場へと足を運ぶ。西の1、2ホール?だったかな、を全て借り切って、なのでそれなりに大きな会場だということは分かっていたつもり…だったんだけども。
なにやら仰々しい受付がお出迎え。所属、連絡先、名前、なんかをしっかりと書いて、入場料を払わないと入れないらしい。なかなか厳しいな。かなり前に行ったNewEducationExpoみたいな感じか。1200円を払って、名札を下げて、いよいよ会場へ。
会場は、すごい人。通路を通れないほど、ではないけれども、一つ一つの出版社ブースの中では身動きをとるのが少し難しいほど、の人だった。最初に入った河出書房もかなりの人。あとここがなぁ、最初にあるなんてなぁ、反則だよ。まず2冊ほど本を購入。サブカルチャーとルサンチマンの本を買った。いやー、なんてマルチ向きなんだろうこの出版社。これを最初に見たのが間違いだったね!
他にも欲しい本はたくさん、もうたくさん、お金が足りねぇーーーーー。
とりあえず全体を見て、それからまた買う本を決めることに。
新潮社、NHK出版、晶文社、集英社に小学館と有名どころから、
あんまり聞いたことの無い出版者までブースは様々。中には、
著作権情報センターなんてところも出展しており、まさに本にまつわる大博覧会、といったところ。
すげーなぁ。
奥の方ではアウトレットの洋書バーゲンコーナー!なんてのが設けられていて、これももう魅力的。
人をかきわけて、本を見ようとするも…あーもう時間がないなぁ。
このブックフェアのキャッチコピーとして、「一日では回りきれません。」なんてのが使われていたけれども、
まさにそれ。
あー、宝の山がー。
PHPのところでは、新しい教科書が売り出し中。これも魅力的だったよなぁ。
「国語」「算数」みたいに、「食」とか「メディア」とか「マスコミ」とか、いろんな単元の教科書が作られている。
これは、欲しくなるでしょ。
頑張って冷静さを取り戻しつつ、衝動を抑える。だめだなぁ、本だと際限なくお金を使っちゃいそうで。
他には、ちょっと怪しめの出版社も。
宗教系のところがいくつかまとめてブースを対峙。
本を売るのよりも、ビラを配るのが目的なんじゃないかというくらい、盛んな声かけ。
ブックフェアだっつーのに。憲法改悪反対!みたいなものまであった。どうなの。
あとはファンタジー系、女性系、コミック系、医療系、などなど、ジャンルごとにある程度分けられた出版社が軒を連ねる。見つけた面白いものが、
なにが3点セットだよ(笑)。
まぁでもこのくらいの安売りをどこのブースでもやっているわけだ。今買わねば損損。
と自分に言い聞かせて、本を買いあさる。
PHPで論理の本を一冊、NHK出版で服飾と料理の本を一冊ずつ。
日本語の本も買ったなぁ。買いすぎ。
後は大学ごとの出版物も展示されていた。
日本大学出版協会、だったかな。
こんなのもあるんだね。
『早稲田ラグビー史の研究』て。
あるいは面白そうなものも。
近親相姦モチーフは興味あるなぁ。
交差イトコ婚とか、書いてあるのかね。文化人類学。
それでも、しっかりと「商談コーナー」なるものは設けてあって、これをこういった形で出版したいんですけども、だったり、この版権を譲っていただきたいんですけども、であったり、まぁ出版社や営業者のコネクションをしっかりと作る場がどこにも設けてあった。「商談、歓迎します。」みたいな看板を出しているところもあったり。こうやってつながっていくのかね、確かにすごく良い機会だし。
ネトゲの攻略本まで売ってあったな。
すげー。範囲が広い。
あとチビキャラのTシャツが欲しかったけれども、サイズが無くて断念。残念。
各出版社ごとにブースの形は様々。全品3割引!と、八百屋かバーゲンのように叫んでいるところから、福引を実施して客引きをしているところまで。もちろん展示だけに抑えた(?)ところもあり、なんだか出版社の裏側を見ているようで楽しかった。色っていうのはやっぱりあるよね。
福引で便箋をゲット。はいミーハー。
読売新聞のところでは、今話題の「ゲドを読む」が配布。ちゃっかり一部ゲット。手に入れる場所を探していただけにちょっとラッキー。ほぼ日で紹介されて結構経つので、もうなくなってしまっているかと思った。
他にも、読売新聞のブースには、石田衣良が来て講演なんかもしていた。やっぱりすごい。まぁでも鼻につくしゃべり方だったなー石田っち。「そうなんですよねぇ。結局女性のことはボク分からないんですけども、でもそれでも形になった時に共感されているということは、ボクの中にそういう要素があるからなんじゃないか、とも思えるわけなんですよね。とするとぉー」
多分I田君がいたら激怒するんじゃないかという(いや、もっと冷めてるか、)しゃべり方。なんだろうな、あれ。
他にもまだまだ出版社巡りは続く。
『30代未婚男』を発見。最近の『中年童貞』といい、なんだかカミングアウトブームが来てしまったんじゃないかと、思わせる新書の充実っぷり。タイトルでどれだけ売れるか、みたいな競い合いになってたりするよね。そしてまたそれを皮肉るかのように、『タイトル力』なんて新書も出てるし(笑)。うけるな。
みのもんたや松井秀樹、山ちゃんまで本を出すくらいだからね。絶対ゴーストだろうけど。
-
さて、ここで一般書のコーナーを離れて、今度は出版技術のコーナーに移る。
ここでは、印刷の技術だとか、紙についての相談、あとはデジタル印刷のあれこれなんかが紹介されていた。もっと時間があればゆっくり見ても楽しかったんだろうけどね。まぁでも対象は主に出版社の人たち。なので僕らが見ても、自費出版でもしない限り、同人誌でも作らない限り、お世話にならないところだろうな。
一つ、「オーラ撮影」のコーナーが!
なんだこれ(笑)。
しかも1000円もするし。
なんだろう、やさしいオーラ、とか見えるんだろうか。
他にもAdobeのCS3お披露目会、じゃないけど、プレゼンテーションが行われていたりした。
まるで情報の授業だな、なんて思ったり。
Photoshopの使い方を、綺麗なお姉さんが見事に棒読みしながら操作。素敵。
商談についてのコーナーも随所に登場。
版権についてはしっかり契約を交わさないといけないらしいので、ちょっときびしめの枠が設けてあった。
こういうのを見ると、ただの展示会じゃないんだなー、というのを実感。
確かに、ただの本のバーゲンじゃないしなー。
さてさて、デジタルのコーナーを抜けると、今度は世界の出版社コーナー。
出版社、というよりは、大使館の人たちや現地の人たちがそれぞれに本を持ち寄って展示、をしている感じ。
イタリアフランスドイツスウェーデンベルギー韓国台湾などなど、ヨーロッパアジアが中心、かな。
もうスウェーデンのPomPom(絵本)が素敵すぎる。
言葉が分からないので全くストーリーが分からないあの感じ、いいよね。
絵本なのに、決定的に共有しているものが違うから、意味が、話が、分からない。
見ている絵は同じはずなのに、普段使っている言語が違うから、
もう脳みその使い方が全然違うんだろうね。
なので絵を見ていても、どう帰結したのかが全く分からない。それが、いい。
なんだろう、共有できないからこそフラットに見られるというか、価値観が洗われるような、
自分の輪郭がハッキリするような、そんな経験ができる。外国の絵本にはそんな効果が。
そして忘れちゃいけないゴスロリ登場シーン。
やっぱどこにもいるもんだね。ピンクハウス!
そして相方はV系の女性。やっぱりそうなるか。
NANAの世界みたいだった。まぁ彼女らの顔はNANAとは程遠かったけど。
いくつか世界のコーナーを回った後、児童書のブースへ。
集英社はこっちに構えていた。
コミックとかもあったしね。
そしてサイン会も。イベントとしてはもうもってこいだよね、こういうの。
企画運営する側にとっては願っても無いチャンス。やっぱブックフェアいいなぁ。おもしろい。
アニメ系雑誌に群がる腐女子たち。
コミックコーナーにも群がる腐女子たち。
腐女子かわいいよ腐女子。
思いっきりマーガレットを読んでいたり、コバルト文庫を漁っていたり、テニプリに没頭していたり。
DSやりながら本探してるつわものもいたなー。
腐女子かわいいよ腐女子。
その隣では、アンパンマンとじゃんけん大会が開催中。
勝っても負けても誰も得しない、あの最悪な感じが満ち満ちていて面白かった。
不毛。
まさに不毛。
残念すぎるよ…、アソパソマソ…。
さて今度は絵本のコーナーへと逆戻り。
こどもアイランド、なんて名前がついていたのか。
日本、海外問わず様々な絵本が展示されていた。
大人の絵本ブームが来ている、なんていわれているだけあって、
子連れの人にまけないくらい大人がたくさん。
ただし女性限定、というくらい女の人が多かった。いや、ありえんでしょ。
小学校の頃、図書館で何度も見たような本が所狭しと並んでいて、
懐かしさと共に、その本がいかにすごいことを描いていたか、改めて見て感心する。
でも、子供のころはそれを平気で、普通に、受容しているんだよねー。やっぱり子供ってすごいな。
かいじゅうたちのすむところ、とか、もう泣きそうに。
あと100万回生きたねこ、ね。
その中で一際目を引いたのがこの本。
マザーグースからお話を取り出した、ような作品なのだが、
これが、会場で読んだだけで背筋がぞくっとくるようなお話だった。
思わず衝動買い。というか、なんだろう、エネルギーを感じたというか。
モーリス・センダックさんってそういえば有名だね。そんなことも知らずに、
なんだろう、ただただ怖くて、でも欲しくなった、みたいな。いやー、すごい怖い本。
二冊ほど本を買って、また次のところへと向かう。
かるたが展示されているところがあった。
イオンカードて(笑)。
なんかイオンを結びつける遊びのカルタらしい。
だからって、イオンカードって…。
他にも、動物の進化カルタ、なんてのもあったり、
群馬の上毛かるたもしっかり並んであった。
別のところでは、本の読み聞かせも行われていてなんとも素敵な空間。
いやー、こんなとこ子供の時に来たら楽しくて仕方が無かったろうな。
お姉さんの声に癒されつつ、もうすぐ閉会時間の18:00。
買い残しはないかとあちらこちらをあさりながら、終了。帰途についた。
おつかれっした。
-
家についてざっと見てみると、
袋と本だらけ。備品まで一杯もらったので、通りで重いわけだ。
結局10冊あまり、しめて10000円分くらい本を買ってしまった。ひえーーー
それでも全然、本を買った気がしないしなぁ。だめだ読みたい本が多すぎる。
触発に継ぐ触発をされてしまった一日だった。
本を買っただけで、もうそれを読んだ気になる、っていう倒錯的な事態も、人生には必要だ!って誰かが言っていたけども、今そんな状況がちょっと来ている気がするなぁ。逆に読むペースが落ちている。うーん。だからと言って、いつかは読むんだけどね、そういう本も。難しいなぁ。まぁでも単純な「消費」じゃないお金の使い方が出来たという点で、ブックフェアは非常に有意義なものになったと思う。というか予想以上だった。もっと残念な感じで、閑古鳥が鳴いているのかなーなんて思っていたけども、全然そんなことはなかった。いやすごい。
本って、すごいね。
来年も、行けるものなら行かないとな。
おまけ
その1
頭のよくなるパズル、ゲームコーナーで発見。
なつかしの、あのワード。
あるご(わらい)
その2
のんびりきかんしゃ ポー
なにをたべてきたの?
このコンビネーションには耐えられない(笑)
おそまつ。
ちょwww
algo馬鹿にするでないアルね!!
http://www.nintendo.co.jp/ds/software/ar6j/index.html
by Tz (2007-07-14 12:14)
ブックフェア行ったんだ。いいな~。
俺(と同じ課の2人)以外の同期全員が仕事中に行っているんだよね~。
俺が会議室に軟禁状態のときにあいつらが楽しい思いをしてたなんて考えると…orz
by ゆう (2007-07-15 12:54)
>>Tz
生きてるかー
確かに、なんかアルゴ、DSになってたね。
あれは笑ったな。
今度の10-4期やれば(笑)?
>>ゆうさん
某印刷会社、ちゃんと出展してましたね。
ゆうさんいないかなー、って探したんですが(笑)。
ライバル会社と肩を並べて競っているのかと思いきや、
めちゃくちゃ楽しそうにおしゃべりしてましたよ。
by nasujirou (2007-07-20 13:29)